「ティアティルニナ」

きみっふぃー / MAYU (sm21118598)

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時を刻む鈴の音色
記憶の深淵
生まれ出(いづ)る夢の終わり
闇夜に融ける

指を拒む傷の対価
屠(ほふ)れる断片
朱く染まる街の灯り
歪んで揺れる

抱き寄せられ爪を立て
泣きじゃくる姿は
腕の中で喘いでた
まどろみの空間

肩越しから触れていた
滑(なめ)らかな背中が
甘い匂い漂わせ
惑わせる瞬間

眠りに沈む横顔さえ
愛おしくて罪を誘う
手を手繰(たぐ)り寄せ口づけする
永久(とわ)に覚めぬ呪いの歌

今も残る咎(とが)の花弁
彷徨う傀儡(かいらい)
宵に迷う舞は止めず
心を蝕(むしば)む

熱を孕(はら)む蜜の息吹
悪夢の再来
澱(おり)に濁り未だ覚めず
この身を苛(さいな)む

髪掻き分け縋(すが)りつき
唇を求める
紅潮する頬寄せて
逃れえぬ逡巡

息を潜め密やかに
耳元で囁く
纏(まと)わりつく身体から
香り立つ芳醇(ほうじゅん)

想い焦がれる憐憫(れんびん)さえ
狂おしくて罪に堕ちる
深く埋めた息遣いが
語りかける償いの歌

赦(ゆる)されるなら代償さえ
厭(いと)わずとも罪が笑う
胸の内より流れ出(い)でて
零れ落ちる贖罪(しょくざい)の歌

時を刻む鈴の音色
記憶の深淵
生まれ出(いづ)る夢の終わり
闇夜に融ける

指を拒む傷の対価
屠(ほふ)れる断片
朱く染まる街の灯り
歪んで揺れる

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