「プリズム」

ma10a / 初音ミク (nm7968721)

***

見慣れた景色が
少しずつ消えて
不慣れな景色が
少しずつ増えた

理不尽な事も
当たり前のように
受け流していく
大人になってた

いつもより近い
地面を眺めてたら
空を見てと呟いた
君が笑いかけた

雨上がりの空に
虹の橋が架かっていく
それはそう儚くて
悲しそうに映った

君にはどんな風に
虹が映っているの?
問いかけてみようとして
覗き込んだ
君の瞳は潤んでた

僕の知らない君
僕の知らない僕
君の知らない僕
君の知らない君

見えてるものさえ
信じられなくて
色彩に欠けた
心は枯れてる

君越しに見えた
街と空は眩しくて
見たことない世界が
そこに広がっていた

半分に欠けた
消えかかる空の架け橋
まるで空と大地を
繋ぐ鎖に見えた

絡められた指に
繋ぎ止められた心
「お願い・・・まだ消えないで」
その祈りが
僕の胸を締め付けた

でも淡い願いと共に
虹は消えていった
この世界から
彩りが欠けてく

だけど
君というプリズムが
僕の世界を変えた

穏やかに凪いだ風が
君の髪をさらう
いつの間にか涙が
止め処なく溢れてた

明日には虹が架かった
事なんて忘れて
忙(せわ)しない日常を
追われる様に
過ごして行くのかな?

眺める角度ひとつで
変わっていく世界で
今日も明日も僕等は
歩き続けていくんだ

消えた虹は
心の中で光り続ける
それをもっと見ていたい
この瞳で この体で感じたい
二人で見ていたい

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