「失走」

Aoi.exe / 初音ミク (sm7466230)

***

時空 波間に
神話 浮かんで消えていく
いつから 立ちつくす

果てない静寂(しじま)
責める音 ない声
まとわせて 過去へと

有限の空
掴むことさえせず
夕闇に消える

この消えぬ 傷跡なぞった
想い 涙 消した
この傷跡 なぞった
想い 涙 消した

水の鏡に 映る
羽根のもげた
血の滲む 紅さを

膝をかかえて 眠る
もう跳べない
痛みだけ寄せて

この癒えぬ記憶の欠片を
終(つい)の場所へはこぶ
この癒えぬ記憶の欠片を
終(つい)の場所へはこぶ

ああ 白い 空に 君の声
なにも想い 囚われず
時空の 波を越えて
飛びたっていけ
そう 苦しい 呼吸だけが
生きてゆく証

水色の眼で
見つめる先にある
今の果て 教えて

冷たい大気まとい
指先から
薄氷(うすらい)が ひかる

この消えぬ 傷跡ふちどる
思い 心 放て
この消えぬ 傷跡ふちどる
心 放て

今 君が 明かり照らすれば
揺れて 涙乾くはず
さすらう 詞(ことば)失くし
飛びたっていく
そう 苦しい 指さきだけ
感じる祈り

Ah〜

全て

Ah〜

思い 出に

朱鷺(とき)いろ
波を越えて飛びたっていけ
そう 苦しい
拍動(はくどう)だけ伴ったまま

匂いたつ華より
鮮やかな君を
永久(とわ)の意味 遠く忘れ

この癒えぬ 傷跡なぞった
想い 涙 消した
この傷跡なぞった
想い 涙 消した

ああ 白い 月に 君の陰
なにも想い 囚われず
時空の 波を越えて
飛びたっていけ
そう 苦しい 呼吸だけが
生きゆく証

すべらかな胸
君に摺(す)り寄せたら
無にかえる 感覚

瞳を閉じて
たぎる身体の熱
天の果て 放て

※灰に遷(うつ)る世界
 灯は君の手と
 結わいだ 縁だけ
 その強さだけ
 
 音の消えた世界
 導(しるべ)は君の眼と
 みつめる焔(ほむら)だけ
 その熱さだけ

(※くりかえし)

落ちていく

透過する

消えていく

この身に 絡まる 糸が
永久(とわ)の 意味遠く
消える

→ ニコモバ動画「失走」へ