「雨の、降る街。」
にょっすP / 初音ミク （sm9870369）
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ビルの谷間 流れる人
切り取られて 歪（いびつ）な空
鈍色（にびいろ）を集めた
ジオラマ
昨日も雨 明日も雨
吸って吐いて ただそれだけ
只管（ひたすら）繰り返す
デバイス
孤独の色 滲ませる様に
傘も翳（かざ）さず彷徨い歩く
濡れたブラウス透かして見える
汚れたこの心
もしも君が僕の所為（せい）だと
言ってくれたのなら
楽に為（な）れたのに
雨に曝（さら）されて
錆び付く鼓動
軋む歯車を廻し続ける
居場所も無い儘（まま）
僕が僕自身で在ることが
全てを狂わせて
街は今日も雨
混凝土（コンクリート）伝い惑い
溜めて溢（こぼ）す儚い堰（せき）
無機質に刻んだテキスト
ズレた歩幅 打（ぶ）つかり合う
噛み合わない 解り合えない
降り頻（しき）る雨描くモザイク
空虚な夢 踏み躙（にじ）る様に
街の雑音 飽和していく
飛び交う声 降り止まない
壊れた受容体
そして世界が僕を拒んで
消し去ってくれたら
それで それで好（い）い
雨に撃ち抜かれ
拉（ひしゃ）げた基盤
歪（ひず）む信号を送り続ける
行き場もない儘（まま）
君が君の声で笑うのも
全てが嘘らしく
街を彩っている
泣いているの ただひっそり
黒い雲が垂れ籠めていた
あおぞらのようなきみのひとみ
音を立て乍（なが）ら崩れる意識
潜む幻想に滴（したた）り始める
逃げ場もない儘（まま）
僕が僕自身で在ることが
全てを狂わせて
雨を齎（もたら）すけど
嘘でも好（い）いから僕を抱いて
この一瞬だけ僕を赦して
孤独な力よ
全てを解き放つ加速度で
空へと雨が降る
そっと染み込んだ
固い土瀝青（アスファルト）