「in sha anta」

少々P / 初音ミクAppend (sm11774450)

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指先から 這い上がる
戦慄(わなな)きか
それとも熟れた快楽

しゃららしゃらんと 煌めく
装飾品が 泣き叫ぶ
誰か止めてと 叫ぼうと
私は望んで などいないの

捕らわれたのは 強張る体
潤滑油を挿して
解(ほぐ)して支えて
捕らわれたのは 脅えた心
がらんどうの容器に 注ぐ

皓々と照る 月が曝す
酔狂な座興(あそび)と
馴れた奴隷

冷めた視線で より熱く
静まるほどに 迸(ほとばし)る
これが最期と 知りつつも
私が望んで いることなの

捕らわれたのは 平伏す心
選択肢を剥がれ 余儀なく得たもの
捕らわれたのは 捩(よじ)れた体
刻み付けるように 揮(ふる)う

ishtara ana. ahabba ana. li huwa ma-shiya.
yabtasimu, fariha, yaqbalu, na-ma.
fa aha-na ana ihtima-m bi a-jiz an.
in sha anta. alla-hu yahmi-ka.

捕らわれたのは 生身の体
血潮たぎる声(せい)を
搾れと囃(はや)され
揺さぶられたのは 惰弱な心
見透かさないままで 見ていて

捕らわれたのは 最後の足掻き
抱き竦(すく)めるように
描(えが)いた弧は逸れ
攫われたのは 思慮する心
弔いの火影(ほかげ)が 揺れる

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