「言霊」

nonta / 初音ミク (sm10121236)

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いつか触れたその指と
温もりに任せた日々
信じ合える明日のため 歌った

かつて君の願ってた
未来・平和・安寧を
満たすための道程を

消えて行く樹々 小鳥達の声
人間のわがままで
煙が続く 夜明け前の悲鳴
祈りの声さえも歪(ひず)んでゆく

止まない嵐 慈(いつく)しみのない
枯れた土地に佇(たたず)む
探していた物 失われた物
名前さえも ああ

空飛ぶ鯨よ
等しく無価値な
愛の鞘を捨て 漂え

途切れた言葉探しては
意味を拾い集めた
言霊は抜け殻のまま
精霊達はうつろう

涙の痕 錆びた躯(むくろ)
砂埃に 幻想の大砲掲げ

誰のために 祈ればいいの
乾いた言葉 伝わらぬ文字
文明に殺された神が嗤(わら)う

二度と触れる事のない
てのひらに刻んだ文字
許しあえる日々のため
信じあえる日々のため

かつて君の願ってた日々に
未来や平和はなかった
暴力の前で歌声が
何の役に立つの?

新しい道を探そう
なければ、作れば良い
笑い合える空のため 歌おう

いつかその指掴むよ
いまは凍えても耐えよう
合唱よ空に届け

人の壊した 荒れ果てた道
アスファルトに埋もれた
探し物がいま 芽吹いて笑う
理由なんか 必要ともせずに

神話のない空 世界樹も枯れた
生まれ消ゆ運命(さだめ)を
祝おう

天使達の詩(うた)
朦霧(もうむ)に消えても
紅い絆だけは 守り続けるよ

言霊はからっぽで
詰めるための辞書もない
新しい風は未だ冷たい

でも悲しんでる暇はない
いずれ空が消えるなら
歌声の続く限り

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