「ジュリエットの悲喜劇」

鈴 / 初音ミク (sm12163602)

***

剣(つるぎ)を手に、
ドレスを翻(ひるがえ)すわ
リボンをほどき、ちりぢりにとんでゆく
あなたがいつも褒めた金の髪
はめることのできないリングを潜ませ

日が落ちた夜、
星がかすかに光る夜空
隠れ小屋を背に、
戦地(城)へ向かう
きれいな髪も肌も華も
なにもいらない
ただ欲しいのはあなただけよ

ガラスのような蒼い瞳(め)に
映るのは今は亡き彼
一瞬で消え去った
幸せに満ちた一時を
胸に仕舞いアルバムに鍵をかける
忘れないように

あなたの愛馬はわたしを嫌うが
今宵だけ
その背に乗ること許し、走る
輝く毛並みが朱(あか)に
そまることも 許して
そう これは復讐よ
罰をあげる

愛する人を殺した
一家への罰なのよ
愛という喜びを壊し
取り上げた罪は重い
わかるかしら、金と名誉に
おぼれたあなたたちに、何が
家ごと壊してくれましょう

煌(きらめ)く白い光と朱
幸せそうな寝息立てて
犯した罪を認めること
無いのでしょうね
悲しい事

血の湖 独りたたずむ
戦は終わった
再び城を背にする
今度は赤々と燃え
崩れ落ちる城を背に

愛する彼が眠る丘で
「今わたしも、そちらへ行くわ」
隠し持っていた小瓶を口に
その場に倒れ、幸せそうで

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