「玻璃の海」
SeikoP / VY1 (nm12565395)
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とめどなく繰り返す
波の最果てに
この玻璃色の躯(からだ)
記憶沈み込ませてる
夢の痕揺らめく
鈍(にび)の砂に眠り続ける
あまたの哀しみ憂い
よろこびの欠片
アムリタを捧げる神の盃に
鐘の音(ね)は外(と)つ国の
黄昏(たそがれ)告げ
海精の竪琴が
水泡(みなわ)に奏でる
わたつみの追憶
時に掻き消された
透き通る宇宙の瑩域(えいいき)に
仄白(ほのじろ)く響いた祈り
囚われの碧(あお)い面影
砕け散る波間に
浮かぶ昔日(せきじつ)の祝福の地
癒されぬ悲しみを
ただ月の光が包み込む