「Brilliant EVE」

No.D / 氷山キヨテル (sm8998660)

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雪の輝きが肌に凍みてゆく
街の明かりが隔てた夜
幾多の光に照らし出されても
手は暖める宛もなくて

鐘の音は何度鳴ったかな?
他人事のような月日が
零れた記憶を変えていく

この街の灯も空に舞う雪も
今は掌の上儚く脆い
現れて消える人の背に願う
二人の聖なる夜をお幸せにね

合わせようとしてもうまく描けない
あるはずない時計の先
眺めて続けてもこんな所からじゃ
上手く溶け合うはずもなくて

二人なら気付くこともない
微かな向かい風に撫でられ
心が痛むよ

いつか溶けていく偽物だとして
今は同じような幸せに包まれ
数え切れないほどの夢が
全て醒めてしまわないように
願っている

ありもしない時計の歯車なら
探すのもやめよう
時間に付いていくために

春が来て夏も秋も経て
またこの季節に還る
吐息の白さが増していく

星が散るように
雪が舞い落ちていくように
凍える中で輝こうとした
長い夜ももう終わりを迎えて
次の冬はきっと好きな季節になるよ

灯の向こうでお幸せに

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